【道の駅 藤樹の里あどがわ】儒学者中江藤樹と安曇川が駅名の由来

「道の駅 藤樹(とうじゅ)の里あどがわ」は、国道161号(通称:西近江路)沿いの滋賀県高島市にあり、JR西日本湖西(こさい)線の安曇川(あどがわ)駅から歩いて12分ほどの所にあります。近江聖人と称えられた儒学者中江藤樹と、淀川水系の一級河川である安曇川が駅名の由来となっています。

道の駅の構成は、地元野菜と加工食品などを販売する「みちくさ市場」・地元食材を使った和風のレストランの「安曇川キッチン」と「大吉GRILL牧場」・オリジナル扇子を作れる体験工房「扇子ギャラリー」などとなっています。また、道の駅に隣接して、安曇川出身の中江藤樹の記念館・中国式庭園「陽明園」などもあります。

「みちくさ市場」では、高島産の新鮮野菜・お弁当・鮒寿司・焼き鯖寿司・川魚の佃煮、和菓子の「丁稚羊羹」・栃餅、安曇川産アドベリーを使った洋菓子、それに工芸品・手作り雑貨など、多くのお土産がいっぱいです。

「安曇川キッチン」では、日替わりメニューの野菜たっぷりのランチプレートを始め、安曇川産アドベリーを使ったドリンクやフロートがあります。主なメニューとしては、「安曇川ランチプレート」・「近江野菜カレー」・「近江野菜天丼」・一般的なそば類とうどん類・ドリンク類・トーストか卵かけご飯の朝食メニューなどです。

「大吉GRILL牧場」では、ハンバーグ・ステーキ・しゃぶしゃぶなど近江牛をお好みのお肉料理にしてご賞味いただくことができます。主なメニューとしては、「しゃぶしゃぶ御膳」・「すきやき御膳」・「やきにく重」など、牛以外にも国産鶏の「とんちゃん重」・「国産豚カツ重」・「国産親子重」などがあります。

「扇子ギャラリー」では、安曇川産の扇骨(扇子の骨)を使って、自前の絵と文字を描いたオリジナル扇子を作ることができます。週末になると、職人さんの実演があったり、扇骨の紹介スペースを見学したりもできます。

「中江藤樹記念館」では、日本陽明学の祖である中江藤樹の遺品・遺墨・藤樹書院に伝わる漢籍などの諸資料を展示しています。第1展示室では年数回の小企画展が併催され、第2展示室では藤樹の遺品・遺墨・逸話の人形の展示され、図書室では木村光徳・後藤三郎などの旧蔵書などを閲覧できるようになっています。

「陽明園」では、藤樹の生地・安曇川が中国浙江省余姚市との友好交流を記念して、中国式庭園を建設して一般に公開しています。建築材料のほとんどが中国から輸入されており、中国の代表的な庭園に真似て作られたこの庭園には、見るべきものがあります。

道の駅と鉄道駅の近くの観光地としては、「藤樹書院」・「藤樹神社」・「玉林寺」などがあります。

「藤樹書院」は、「中江藤樹記念館」から歩いて1分ほどの所にあります。藤樹が亡くなる少し前に建てられたもので、茅葺き入母屋造りで、明治13年の火事で焼け残った遺品などは記念館に移し、明治15年に現在地に再建された建物は、国の史跡に指定されています。

「藤樹神社」は、「中江藤樹記念館」のすぐそばにある、藤樹ゆかりの神社です。皇室御下賜の木曽檜で造られ、第一鳥居の額は東郷平八郎の筆、藤樹の御絵伝などが社宝として収められています。

「玉林寺」は、「藤樹書院」や「藤樹神社」のすぐそばにあり、藤樹の墓所となっています。墓所の周りは杉とかなめもちの生け垣に囲まれ、その内側は石造りの斎垣(いがき)が巡り、藤樹の他に藤樹の母・藤樹の三男の常省(じょうしょう)のお墓もあります。