【道の駅 なち】伝説と歴史に彩られた熊野古道を散策する時の拠点

「道の駅 なち」は、国道42号沿いの和歌山県東牟婁郡那智勝浦町にあり、JR西日本紀勢(きせい)本線の内の新宮駅-和歌山駅間(愛称:きのくに線)の那智(なち)駅に隣接しています。補陀落渡海(ふだらくとかい)などの多くの伝説と歴史に彩られ、熊野古道中辺路と大辺路の交差点を散策する時の拠点となっています。

道の駅の構成は、物産物販売コーナー・那智駅交流センターの「ふれあい広場」と公衆浴場「丹敷(にしき)の湯」・「熊野那智世界遺産情報センター」などとなっています。

物産物販売コーナーでは、地元で生産された農産物を始め、ここでしか手に入れられない地元の手作り製品、まぐろ・お寿司・苺ジャム・色川茶・梅ジャム・めはりずし・工芸品などを販売しています。

「ふれあい広場」では、みやげものコーナー・休憩スペース・観光パンフレット・自動販売機などがあり、ちょっとした休憩と情報収集にはかかせない所となっています。

「丹敷の湯」では、日中であれば勝浦の青い海原、夜になるとその美しい夜景を満喫でき、広い湯船でゆったりと疲れを癒すことができるのです。

「熊野那智世界遺産情報センター」では、「京都から那智までの道のり」・「紀伊山地の霊場と参詣道」・「熊野古道」・「補陀落渡海・補陀洛山寺」・「那智原始林」・「那智参詣曼荼羅絵図」・「熊野那智大社」・「那智山青岸渡寺」・「那智の滝・那智の火祭り」・「大門坂」などを、パネル・写真・映像などで解説しています。

道の駅と鉄道駅の近くの観光地としては、「補陀洛山寺(ふだらくさんじ)」・「熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわしゃ)」・「那智滝」・「熊野那智大社」・「青岸渡寺(せいがんとじ)」・「熊野古道」などがあります。

「補陀洛山寺」は、那智駅から歩いて3分ほどの所にあります。宗教儀礼「補陀落渡海」で知られるお寺で、境内は国の史跡「熊野三山」の一部になっており、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産の一部でもあります。

「熊野三所大神社」は、「補陀洛山寺」の隣にあります。境内は「浜の宮王子社跡」として国の史跡「熊野参詣道」の一部に指定されており、「振分石(ふりわけいし)」と呼ばれる石柱は、諸説あるものの熊野古道の中辺路(なかへち)・大辺路(おおへち)の分岐点とされています。

「熊野那智大社」は、那智駅から歩くと1時間半ほど、2駅隣の紀伊勝浦駅からはバス30分ほどで行くことができます。「熊野三山」のひとつで、社殿と境内地は世界遺産の一部となっています。

「青岸渡寺」は、「熊野那智大社」の隣にあります。西国三十三所第一番の札所で、本堂と宝篋印塔は国の重要文化財で、世界遺産の一部となっています。

「那智滝」は、「熊野那智大社」から歩いて5分ほどの所にあります。日本三名瀑に数えられ、国の指定名称は「那智大滝(なちのおおたき)」、世界遺産の一部を形成しています。

「熊野古道」は、田辺から熊野本宮までの中辺路・田辺から海岸沿いを那智を通り新宮まで行く大辺路・高野山から熊野本宮までの小辺路(こへち)の3コースが、「熊野参詣道」として世界遺産に登録されています。

古道ウォーキングのコースとして、発心門王子~熊野本宮大社・小広王子~発心門王子・赤木越え・大日越え・小雲取越・小辺路 果無越などがあり、発心門王子~熊野本宮大社が距離6.9kmで徒歩2.5時間と最も人気のコースとなっています。