【道の駅 のだ】淡い紫色の”小豆砂”が綺麗な海岸近くの物産館

「道の駅 のだ(愛称:観光物産館ぱあぷる)」は、国道45号沿いの岩手県九戸郡野田村にあり、三陸鉄道北リアス線の陸中野田駅(愛称:ソルトロード)に併設されています。愛称に用いられている「ぱあぷる」は、野田村の美しい景勝地を表わしていて、淡い紫色の”小豆砂”が綺麗な海岸が近くにあるのです。

この道の駅は、鉄道駅・村営と市民バスの駅・観光物産館・産直施設を併せ持ったものになっていて、観光物産館ぱあぷる・レストランぱあぷる・産直ぱあぷる・ソフトクリーム販売所・陸中野田駅などから構成されています。鉄道駅と道の駅がタッグを組んだような、最強の観光施設なのです。

道の駅の本体部分である観光物産館ぱあぷるでは、野田村特産の自然塩「薪窯直煮製法のだ塩」・のだ塩ラーメン・山葡萄原液『森のぱあぷる』が人気ベスト3となっています。他にも、銘菓・地酒・のだ焼・マリンローズの宝飾品・村のキャラクター「のんちゃん」グッズと、その販売品は多彩です。

レストランぱあぷるの人気メニューは、ウニ・ホタテ・つぶ・ワカメなどを入れたぱぁぷるラーメン、物産館で販売されている野田塩ラーメン、ウニとホタテを玉子とじにした磯重の3品です。他にも定番のお薦めメニューの焼肉定食や日曜限定の手打ち蕎麦セットなど、農家レストラン独自のメニューを楽しめます。

産直ぱあぷるでは、そこでしか手に入らないような、生鮮野菜・農林水産加工品・豆腐・漬物・味噌・手芸品・惣菜など販売されています。ここでの人気ベスト3は、どんぐり(方言でしだみ)を使ったしだみ団子・野田村産のイワシを使った煮干し・贈答品にもなる干し椎茸です。

ソフトクリーム販売所はテイクアウトコーナーになっていて、村特産の天然塩を隠し味にした『のだ塩ソフト』はもちろん人気なのですが、店イチオシのホタテ弁当や冬期間メニューの福来豚肉まんなどもお薦めです。

陸中野田駅は道の駅との連携もあって、東北の駅百選に選ばれています。愛称のソルトロードは、江戸時代に野田の海水から作られた塩が盛岡などに運ばれていた「塩の道」に由来し、国道から駅に入る正面には塩を背負った牛を引く人の像があります。

駅から6分ほど歩いたところには、愛宕参道大鳥居があります。平成13年に作られたこの鳥居は、野田村の新たなシンボルになっていて、この参道広場では毎月6日と26日に「参道市」、16日には「16日市」が行われるのです。

道の駅の愛称に使われている「ぱあぷる」の元になっている”小豆砂”の広がる「十府ヶ浦海岸」は、車で2分、歩いても16分ほどの所にあります。震災後は堤防工事が行われていて、一部立入制限がありますが、いずれ新しい鉄道駅もできるようで、また美しい景色を堪能できるようになりそうです。

駅から20分ほど歩いた所に野田港があり、古第三紀凝灰岩の断崖を見ることができます。これは「大唐の倉」と呼ばれる縞模様のきれいな地層で、平清盛の嫡男・重盛の二人の子息と宋(中国の旧王朝)の高僧・珊光国師が乗った船が漂着したことから、唐(中国の旧王朝)と倉(くら:断崖のこと)が名称に使われたのです。