「道の駅」とは、国土交通省に登録された道路施設で、「休憩」・「情報発信」・「地域の連携」の３つの機能を持っています。2016年10月7日現在、全国に1,107ヶ所登録されていて、鉄路を結ぶ「鉄道駅」に対して、道路上の重要な拠点となっているのです。
「駅」というと現在では「鉄道駅」を指すのが一般的ですが、本来の「駅」というものは街道（道路）沿いにあった、使者・物資を運ぶ伝馬などのための「宿場」のことでした。そこは「宿駅」とも呼ばれ、まさに「駅」そのものだったのです。
現代では道路を行きかうものが馬から車に変わり、その道路沿いにドライバーのための休息所として「道の駅」ができたという訳なのです。初めての「道の駅」は、平成５年に登録された103ヶ所で、平成１９年４月に東京都に「道の駅 八王子滝山」ができたことによって、４７都道府県全部に「道の駅」が登録されました。
「道の駅」登録の必須条件は、終日利用可能な一定数の駐車場・トイレ・電話があり、情報提供施設があるということです。但し、自然にはどうしても勝てないもので、数は少ないのですが、冬の間だけ雪のために閉鎖してしまう所もあります。
基本的に「道の駅」には、農産物直売所・売店・レストランなどが併設されていて、地元の特色を生かしたサービスが行われています。更に、温泉・宿泊施設・公園・博物館などを併設するところも出てきて、かなり観光地化が進んできてもいます。
平成２７年１月には、全国モデル「道の駅」６ヶ所、重点「道の駅」３５ヶ所、重点「道の駅」候補４９ヶ所が指定されています。これは、地域活性化の拠点としての機能強化のため、国交省が支援する制度に基づいて先駆的な「道の駅」を選んだものでした。
全国モデル「道の駅」には、岩手県の「遠野風の丘」・群馬県の「川場田園プラザ」・栃木県の「もてぎ」・千葉県の「とみうら」・愛媛県の「内子フレッシュパークからり」・山口県の「萩しーまーと」が指定されています。
「道の駅」はその設置場所などによって、いくつかにグループ分けも可能です。例えば、「ハイウェイオアシス併設」・「ＳＡ・ＰＡ運営」・「ＩＣ（インターチェンジ）隣接」・「鉄道駅舎併設」・「鉄道駅前設置」・「みなとオアシスと重複」・「海の駅と重複」・「空港併設」・「温泉施設併設」などがあります。
「ハイウェイオアシス」というのは、高速道路のサービスエリア（ＳＡ）・パーキングエリア（ＰＡ）に連結された、レジャーゾーンとなっている施設のことです。ここに併設された「道の駅」は、栃木県・群馬県・新潟県・長野県・岐阜県・静岡県・愛媛県に各１ヶ所、鳥取県に２ヶ所あります。
「ＳＡ・ＰＡ運営の道の駅」は、北海道旭川紋別自動車道白滝ＰＡの「しらたき」を始め、全国に１６ヶ所設置されています。また「ＩＣ隣接の道の駅」は、山形県尾花沢新庄道路尾花沢北ＩＣの「尾花沢」を始め、全国に２６ヶ所も設置され、ＳＡ・ＰＡの役割も果たしているのです。
「鉄道駅舎併設の道の駅」は、北海道の「はなやか（葉菜野花）小清水」と「わっかない」・岩手県の「のだ」・宮城県の「大谷海岸」・新潟県の「笹川流れ」と「まつだいふるさと会館」・栃木県の「湯西川」・岐阜県の「織部の里もとす」・福井県の「九頭竜」・和歌山県の「なち」・高知県の「田野駅屋」・福岡県の「歓遊舎ひこさん」です。
「鉄道駅前設置の道の駅」は、北海道に３ヶ所、青森県に４ヶ所、秋田県・埼玉県・静岡県・愛知県・三重県・兵庫県・鳥取県・島根県・山口県・徳島県・高知県・熊本県に各１ヶ所設置されています。
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